エヴァ15のミドル及びライトミドルでは、大当たりはするものの単発の結果に終わってしまいます。
STモードに進んだとしても、次は通過せず…。
時短(チャンスタイム)の間も、再び大当たりを獲得できずに終わることが多い…。
一体なぜ、続けて当たらないのでしょうか?
何かおかしいのではないでしょうか?
これらの疑問に対して、詳細を解説していきます。
※319ミドルおよび199ライトミドル(銀エヴァ)を例に挙げますが、思考のプロセスは共通です。
数値は例として挙げたものなので、他の確率に適用して考えてください。
※パチンコは満18歳になってから!
【結論を先に述べます】
・確率の偏りが主な原因です。
・時間をかければ、確率は平均に近づきます。
・単発の後に当たる可能性が高くなるわけではありません。
・時短を含めての大当たりは、自分の腕次第です。
エヴァでなぜ単発当たりが多いのか?
パチンコで言う「単発」とは、大きく分けて2種類の意味があります。
一つは、確変ではなく「通常の単発当たり」を指します。
もう一つは確変が続かず、1回きりで終わるケースを指します。
ここでは、それぞれについて説明します。
まず、「通常の単発当たり」に関して説明します。
確率のバラツキと下振れが主な理由
結論から言うと、エヴァ15で単発が多く発生するのは、確率のバラツキによるものです。
ここで言う「確率」とは、ST突入の確率であり、ミドルでは70%(ライトは56%)とされています。
「突入率70%」とは、「10回の大当たりのうち、7回はSTに突入する」というわけではないことに注意が必要です。
計算上の平均値であり、実際には20回当たってもSTに入るのは3回だけということもあり得ます。
逆に10回当たりで6回STに入る場合もあります。
このように、実際のST突入回数が理論上の確率と大きく異なることを、「確率のバラツキ」「偏り」「上振れ(下振れ)」と称します。
単発が多い原因は、この確率の偏りにあり、「確率が下振れしている」状態と言えます。
時間をかけると70%へと収束
確率の偏りは避けられないものの、試行回数を増やせば、結果は徐々に本来の確率(突入率70%)に近づいていきます。
この現象は、短期間では確率のバラツキが顕著に現れるためです。
ST突入率に関して言えば、半年から1年という長期間で見れば、結果はほぼ70%に収束することが期待できます。
これを確率の収束と呼びます。
少なくとも1か月程度、毎日継続してパチンコを打てば、バラツキは存在するものの、ひたすら単発で終わるということは少なくなります。
1日だけで「単発が多い…」と落胆する方は、もっと長期間での結果を見るべきです。
実際のST突入率は70%ではなく59%
エヴァ15ミドルの仕様を詳しく見ると、「ST突入率70%※」と記載されています。
しかし、この「※」の小さな注釈が、単発で終わることへの不満の一因かもしれません。
「※」の詳細には「時短および残保留の引き戻しを含む」とあります。
これは、初当たりが通常(ST非突入)だった場合でも、付随する時短と残保留を通じてSTに当たる確率を含めた全体の確率が「ST突入率70%」であることを意味します。
この点を正確に理解していますか?
仕様を細かく見ると、初当たり時のST突入率は実際には59%になります。
70%ではありません。
そのため、初当たりで図柄が揃った際に「70%なのにどうして単発なのか」と疑問に思う方は、仕様の解釈を誤っている可能性があります。
実際の初当たり時のST突入率は59%であり、70%ではないのです。
ライトミドル(銀エヴァ)の場合、本来のST突入率はわずか25%です。
初当たりでSTに入る確率は、4回に1回程度となります。
時短や残保留を含めた全体のST突入率が56%とされる理由もここにあります。
確変を引けない理由は確率にあり
これまでの説明では、ST確変に入らないことが多い状況、すなわち単発が続く原因について、突入率に焦点を当ててきました。
しかし、「そもそも確変を引けない」という方もいることでしょう。
ここでは、その点について掘り下げていきます。
エヴァ15の場合、初当たりの確率は1/319とされていますが、この数値は通常当たりとST確変当たりを合わせた確率を示しています。
STが当たる確率が1/319であるわけではないのです。
ここを誤解している人も少なくありません。
初当たり確率が1/319で、ST突入率が59%である場合、計算上は以下のようになります。
・通常当たりの確率は1/778。
・ST確変当たりの確率は1/541。
この2つを合わせたものが1/319の確率となります。
ST確変が当たる確率が実際には1/541であることを知れば、なぜそう簡単には当たらないのかが理解できるはずです。
特に1,000回転を超える2倍ハマりなど、この厳しい確率をクリアすることがいかに難しいか、そして稀にそれを達成することの価値を改めて認識できるでしょう。
通常当たりはさらにレアな存在です。
ライトミドルバージョンでの計算も同様で、初当たり確率が1/199でST突入率が25%の場合、以下のようになります。
・通常当たりの確率は1/265。
・ST確変当たりの確率は1/796。
これらを合わせた確率が1/199となります。
こうしてみると、初当たりでST確変を引く確率は、ミドルバージョンよりもライトバージョンの方がさらに低いことが分かります。
確変の突入率がパチンコの結果に大きく影響を及ぼすことが理解できるでしょう。
連続して単発が当たる確率の計算
ST突入率が70%と仮定した場合の、連続して単発が当たる確率を計算してみました。
例えば、「単単単単(4連単)」のような状況がどれほどの確率で起こるかです。
・2連単の確率は9%。
・3連単の確率は2.7%。
・4連単の確率は0.8%。
・5連単の確率は0.2%。
・6連単の確率は0.07%。
4回連続で単発が当たる確率は1%未満です。
5連単の場合は0.2%という確率になります。
これほどのレアな確率が本当に起こるのか疑問に思うかもしれません。
しかし、0.2%は意外と身近な確率です。
先に述べたST確変の初当たり確率1/541をパーセンテージに換算すると0.18%となり、5連単とほぼ同じ確率です。
試行回数が異なるため直接比較はできませんが、これらの確率が実際に起こり得ることは、確率論からも明らかです。
初当たりでSTを引くことができるならば、同様に5連単の単発地獄を経験する可能性もあり得るということです。
確率の観点から見れば、5連単が起こることは珍しくないのです。
STスルー(単発)が頻繁に発生する背景
これまでの説明では、なぜ「初当たりが単発に終わることが多い」のかについて、詳しく見てきました。
今度は「STをスルーしてしまい、連チャンしない」という問題に焦点を当てます。
この現象も、初当たりが単発に終わる場合と同様に、確率の偏り(バラツキ)が原因です。
特に1日単位で見た場合、運が悪く下振れしてSTスルーが続くことがあります。
しかし、半年間といった長いスパンで見れば、機種の本来のスペックに基づいた継続率を体験できることでしょう。
STが連チャンしないと感じる時は、もう少し長期的な視点で考えることが重要です。
しかし、STスルーが発生する具体的な確率について詳しく見ていきましょう。
STスルーの確率は約19%
エヴァ15ミドルでのSTは162回転が基本となります。
これに残保留を加えると、継続率は約81%に達します。
つまりSTがスルーする確率は19%となり、大まかに5回に1回はスルーすることになります。
連続でSTがスルーする確率は以下の通りです。
・2連続スルーの確率:3.6%
・3連続スルーの確率:0.7%
・4連続スルーの確率:0.13%
・5連続スルーの確率:0.02%
81%の継続率は、確変の確率1/541(0.18%)と比較してもかなり高い数値です。
しかし実際のプレイでは、STがスルーすることによる連チャンの途絶えや、数回の継続後に再びスルーするなど、連続スルー以外のパターンもよく見られます。
銀エヴァにおけるSTは135回転とミドルバージョンより少ないですが、ST中の大当たり確率が1/82と高く設定されており、継続率はどちらのバージョンも81%と同じです。
従ってライトバージョンでも、STスルーの確率は上記と変わりません。
平均連チャン率は5.2回
確変が続かない場合、自然と「平均的にはどれくらい連チャンするのか?」という疑問が浮かびます。
81%の継続率を基に計算すると、平均連チャン率は約5.2回となります。
予想よりも少ない回数に感じるかもしれませんが、これはあくまで平均値です。
連続スルーがあれば、10回以上の連チャンが発生することもあります。
重要なのは、スルー後に特に連チャンしやすくなるわけではない点、また大連チャンの後にスルーしやすくなるわけでもない点です。
継続率は常に81%と一定です。
短期的には平均から大きく外れる連チャン回数を経験することもありますが、長期的には平均的な5.2回の連チャン率に収束していく傾向があります。
これは確率の偏りとその収束の典型的な例です。
残り回転数が少なくなっても確率は変わらない
ミドルバージョンのST回転数は163回で、継続率は81%です。
この継続率は、ST中の大当たり確率1/99を163回転以内に引く確率を意味します。
つまり、1/99の確率で163回転を行えば、81%の確率で何らかの当たりを引けるというわけです。
ここで重要なポイントは、STを消化していく中で残り回転数が減少しても、その時点での継続率が81%とは限らないということです。
例えば、残り10回転になった時点での当たる(継続する)確率は約9.6%に下がります。そして、ラストの163回転目で当たる確率は1/99で、これは約1%の期待度を意味します。
多くのプレイヤーは、100回転を超えた後半部分ほど当たりやすいと感じるかもしれませんが、実際にはどの1回転でも当たる確率は1/99です。
継続率81%とは、163回転全体を通じてのトータルの期待度を表しており、例えば残り10回転になったとしても「この先の継続率は9.6%…」と考えるべきで、それ以上の期待を抱くべきではありません。
当たりの早さは連荘に影響しない
一部のプレイヤーは、「ST中に早い回転数で当たると、次も当たりやすい」「ST中の遅い回転数で当たると、次で終わりやすい」と考えがちですが、これは誤解です。
ST中に何回転目で当たっても、次のSTの大当たり確率1/99、継続率81%は変わりません。
STでの当たりが早いか遅いかにかかわらず、次回STの確率に影響を与えることはありません。
例えば、1連チャン目が23回転目で当たり、次の2連チャン目が18回転目で当たった場合も、これは単に偶然に早い回転数で2回連続して当たっただけです。
STの初回転で当たっても、ラスト163回転目で当たっても、その後のSTの継続率は変わらず81%となります。
ST後の引き戻しは自力での当たり
エヴァ15において、ST終了後は通常の遊戯状態に戻ります。
この時に期待されるのが「引き戻し」、つまりST終了後に再びSTを引くことですが、これは単に自力で当たりを引いた結果であり、ST後が特別に当たりやすく設定されているわけではありません。
引き戻しゾーンは存在しないため、「100回転までは様子を見る」という考え方は根拠のないものです。
ST終了後は、1/319(ライトバージョンでは1/199)の通常時の確率に戻ります。
ST後1回転目であろうと、100回転目であろうと確率は1/319です。
1/319の確率で100回転以内に当たる確率は約27%で、これはST後の4回に1回は、100回転以内に自力で当たることを意味します。
「100回転までは様子を見る」と言う人は、この自力での当たりを誤って「当たりやすいゾーン」と解釈している可能性があります。
単発後でも当たり確率は変わらない
STスルーの後と同様に、初当たりが通常当たりの単発だった場合でも、当たりやすさは変わりません。
その理由は、単発の後でも大当たりの確率が1/319であるためです。
しばしば、「良い波が来ている」「連チャンの前兆かもしれない」といった期待を持つプレイヤーがいますが、これは誤った考え方です。
単発後であっても、ST大連チャン後であっても、通常時の状態であれば、当たる確率は1/319と変わりません。
実際、単発後に1/319の確率で100回転以内に当たる確率は約27%です。
これは単発の後に、4回に1回程度は自力で当たりを引き戻す計算になります。
ライトモデルの場合は約39%で、約10回に4回は100回転以内に当たります。
つまり単発後に、特別に当たりやすくなっているわけではありません。
時短中の引き戻しも自力での当たり
初当たりが通常当たりであっても、時短中に当たりを引けば、これは引き戻しと言えます。
しかし重要なのは、これが自力での当たりである点です。
時短中が特別に当たりやすく設定されているわけではありません。
時短中の大当たり確率も1/319
時短中の大当たり確率は、ミドルでは1/319、ライトでは1/199です。
これは通常時と全く同じ確率です。
時短中が特別に当たりやすく感じるのは、演出が派手で期待感を煽るからであり、内部的な確率は通常時と変わりません。
時短中に当たらないと感じる場合は、ST中と同様の期待値でプレイしているためかもしれません。
時短の主なメリットは、電チューサポート(電サポ)があることです。
時短中は電サポによって、玉の消費を抑えつつ100回転を消化できる点にあります。
時短の引き戻し確率は約27%
エヴァ15の時短中に、1/319の確率を100回転以内に引き戻す確率は約27%です。
ライトモデルでは約39%です。
これは時短中でも通常時でも、自力で引き戻す確率が同じであることを意味します。
唯一の違いは、電サポの有無と演出だけです。
引き戻し打法や攻略法は存在しない
時短中の引き戻しについて、自力での当たりと説明しましたが、これを意図的に実現するような打法や攻略法は存在しません。
インターネット上で話題になることがある「時短引き戻し打法」や販売されているいわゆる攻略法は、根拠のないオカルトや誤情報であり、騙されるべきではありません。
エヴァ15の大当たり抽選はランダムに行われるため、プレイヤーが何か特定の方法を使って当たりを引き寄せることは不可能です。
もし本当にそんな方法があれば、運営側は大損害を被るため、すぐにそのような機種は撤去されるはずです。
エヴァ15が依然としてパチンコ店に設置されていること自体が、これらの攻略法が根拠のないものであることの証明です。
実際にこれらの方法を試して当たることがあるかもしれませんが、それは単に1/319の確率で自力で当たったということです。
特定の打法を実践している最中に偶然当たると、「攻略法が効果がある」と誤解することがありますが、これは単に確率の偶然の一致に過ぎません。
攻略法やオカルトに惑わされず、健全な遊技を楽しむことが重要です。
【結論】確率は常に平等に作用する
パチンコでの連チャンが途絶えると、「不公平だ」「機械が不正をしている」と感じることがありますが、このような状況は、ランダムな確率の偏りによるものです。
同様に、予想以上に連チャンが続くこともありますが、これも確率の自然な変動です。
不運な結果に直面したときだけ不正や操作を疑うのではなく、同じくらいの確率で起こる幸運な出来事を受け入れるときも、その原因を確率の変動に求めるべきです。
自分に都合が良いときだけの成果を自己の功績とするのではなく、すべての結果を確率の範囲内の出来事として受け入れることが重要です。
パチンコは確率に基づいたゲームであり、その確率はすべてのプレイヤーにとって公平に作用します。